Y様 レッスン2回目 弾き語りレッスン
本日のサロン・ド・ボッサはギター弾き語りのY様。
・・・なのですが、今回はY様のご希望で今まで歌って来た曲のポルトガル語歌詞の発音を見直したい!との事で、彼女がレパートリーとして歌ってきた曲、アントニオ・カルロス・ジョビンの“Wave”と“Garota de Ipanema(イパネマの娘)”をやる事に。
彼女は初めてのレッスンのヒヤリングで『メロディに歌詞を乗せるのが難しく、苦手』とおっしゃっていました。
まずポルトガル語と日本語の違いをちょっと解説。
例えば日本語で“私”と言う時、基本的には“わ・た・し”と3つの音が均一に発せられて、3つの音が同じリズムです。
“わーたし”とか“わたーし”とかにはならないですよね。
しかしポルトガル語では“Eu(わたし)”という2つの音になり、“エゥ”という感じで“エ”の方が重い感じなのです。
言葉で説明するのはちょっと難しいのですが、一つの単語の中に大きな丸と小さな丸があって、不揃いな感じでゴトンゴトン進む、みたいなのです。
日本語が丸いボールだとしたら、ポルトガル語はラグビーボールが転がっているような。
そういう不揃いさと、言葉が持つスピード感やリズムが日本人の感覚にはあまり無いものなのかもしれませんね。
そんなところを再注目しながらレッスンしていきました。
ブラジルの音楽はポルトガル語をベースとして作られているので、ポルトガル語をカタカナに変換して歌おうとすると、メロディに収まらずはみ出ちゃったりするのです。
そうやってレッスンしていくと、Y様はメロディに収める為に、小さな単語や語尾を抜かしてしまったり、言いやすいように変えてしまったりしていたことが分かりました。
原因が分かれば、後はそこを丁寧に修正していくだけです!
歌い方の癖は直すのに少ーし時間を要しますが、気をつけて丁寧に反復練習していけば、いつか必ず出来るようになります。
そして一曲きちんと歌えるようになれば、それは他の曲にも反映されてきます。
そうやってやっていく内に言葉の法則みたいなものが見えてきて、歌詞の発音がスムーズになっていくのです。
何回も聴く内に耳も開いてきますしね!
Y様はご自分の苦手な事が明確に分かっている事がすごいな〜と思います。それだけ注意して演奏してらっしゃるんでしょうね。
苦手が分かればそこを練習していけばいいのですから“苦手”は常に伸びしろなのです♪
レッスン後のスイーツ、今回は林檎のタルト。
アーモンドクリームをたっぷり入れたタルトに、シナモンの効いた甘酸っぱい林檎が敷き詰めてあります。
Y様、クリスマスにご友人たちの集まりで演奏なさるそう。
『ポルトガル語が分かる人はいないと思うけど、やっぱりちゃんと歌いたいから』っておっしゃってました。素晴らしいですね。
きちんと綺麗に発音していれば、たとえその言葉が分からなくても何かしらその気持ちは伝わると思うのです。
まさしくこれが【言霊】の力、ですよね。
Y様、今回もお疲れさまでした!
いつも楽しい時間をありがとうございます♬